
手のひらをお腹に当てると、ひんやりする
日中や寝る前、なんとなくお腹に手を当てたときに「あれ、冷たい」と感じたことはありませんか。手足の冷えは自覚しやすい一方で、お腹の冷えは意外と見過ごされがちです。
けれど、よくよくうかがってみると「昔から冷たい飲み物を飲むとお腹をこわしやすい」「お腹が張って食欲が出ない日がある」「生理のときに下腹部が重い」「食後に眠くなって動けない」といったお話が次々と出てくることがあります。ご本人のなかでは別々の出来事だったものが、お腹の冷えという一本の線でつながっていくのです。
明大前はり灸院にも、季節の変わり目になると同じお悩みで来られる大人女性が多くいらっしゃいます。「冷えは体質だから仕方がない」と長くあきらめてこられた方も少なくありません。まずは、そのひんやりした感覚が何を教えてくれているのかを、一緒に整理していきましょう。
なぜお腹が冷たくなるのか
お腹の中には、胃や腸をはじめとする内臓が収まっています。内臓は本来、体のなかでもっとも熱を生み出す場所のひとつです。ですから、お腹の表面が冷たいということは、その内側でつくられる熱や、そこへ流れ込む血液が減っている可能性を示しています。
内臓への血流をコントロールしているのは自律神経です。緊張やストレスが続くと、体は手足の筋肉に血液を優先的に送り、消化のはたらきは後回しにします。忙しさや睡眠不足、心配ごとが重なると、この状態が慢性化し、お腹へ血液が届きにくくなってしまうのです。加えて、冷たい飲み物や薄着、長時間の座り姿勢による下腹部の血流の停滞も重なります。
東洋医学では、消化吸収を担うはたらきを「脾胃(ひい)」と呼び、体を内側から温める力を「陽気(ようき)」と表現します。お腹が冷たい状態は、この脾胃の陽気が不足しているサインと考えます。陽気が足りなければ、食べたものを熱やエネルギーに変える力も弱まる。だからお腹の冷えは、胃腸の不調やだるさ、むくみ、生理のトラブルと一緒に現れやすいのです。
お腹は、体という家の台所のような場所です。台所の火が弱ければ、家全体が温まりにくくなる。手足の冷えを訴える方のお腹が冷たいことは、とてもよくあります。
なぜ鍼灸で楽になるのか
お腹の冷えに対して、鍼灸には二つの方向からの働きかけがあります。
ひとつは、お灸による直接的な温めです。当院では熱さを我慢していただく必要のない、心地よい低温のお灸を用います。おへその周りやその下に温かさをゆっくり届けていくと、その温もりは皮膚の表面だけでなく、内側へと広がっていきます。施術中に「お腹がぽかぽかしてきました」「グルグルと鳴りはじめました」とおっしゃる方は少なくありません。それは、止まっていた消化のはたらきが動き出したサインのひとつです。
もうひとつは、やさしい鍼による自律神経への働きかけです。緊張して踏みっぱなしになっていたアクセルに、ブレーキの存在を思い出してもらうようなイメージです。体が「もう身構えていなくて大丈夫」と受け取ると、内臓へ血液が戻り、お腹は自分の力で温まりはじめます。
外から温めることと、自分で温める力を取り戻すこと。この両方をあわせて整えていくことで、湯たんぽを離すとすぐ冷えてしまう状態から、少しずつ変わっていくことが期待できます。お腹が温かくなるにつれて、食欲や睡眠、お通じの調子まで落ち着いてきたと感じられる方が多くいらっしゃいます。
明大前はり灸院での施術のながれ
はじめに、20分ほどかけて丁寧に問診いたします。冷たいものを摂ったあとの反応、食後の状態、お通じのリズム、生理の様子、眠りの深さまでうかがい、お腹の冷えの背景にあるものを一緒に探していきます。
その上で、実際にお腹に触れさせていただきます。東洋医学では「腹診(ふくしん)」といい、どこがどのくらい冷えているか、張りや硬さはあるか、拍動の感じはどうかを確かめる大切な診察です。上腹部が冷たい方と下腹部が冷たい方とでは、選ぶツボが変わってきます。
鍼は髪の毛ほどの細さのものを使い、強い刺激は行いません。お腹への施術は、脚や背中のツボとあわせて組み立てていきます。完全個室・1床のみで、院長がすべて担当いたします。通院の目安は、はじめの2〜3週間は週1回ほど、体の変化が安定してきたら2週間に1回、月1回と間隔を空けていく形をご提案しています。冷えは長い時間をかけて積み重なったものですので、あせらず進めてまいります。
おうちでできるセルフケア
ツボ:関元(かんげん)
おへそから指幅4本分ほど真下に下がったところにあります。東洋医学で「丹田(たんでん)」と呼ばれる、体の元気を蓄える場所です。両手を重ねてこの部分に当て、手のひらの温かさが伝わるまで1〜3分ほど、そのままじっとしてみてください。強く押す必要はありません。手のひらで温めるだけで十分です。就寝前の習慣にすると、そのまま眠りに入りやすくなります。
生活習慣:飲み物を常温か温かいものに変える
食べ物を全部見直すのは大変ですが、飲み物だけなら今日から変えられます。氷入りの飲み物を常温に、できれば白湯や温かいお茶に。お腹は一日に何度も冷たいものを受け取っている場所なので、ここを変えるだけでも体感が違ってきます。あわせて、薄手の腹巻きを一枚。就寝中もお腹を冷やさずにすみます。
※強い腹痛が続く場合、体重が急に減った場合、血便や黒い便が出た場合、発熱をともなう場合は、まず消化器内科などの医療機関にご相談ください。検査で異常がないと確認できてからの鍼灸は、より安心してお受けいただけます。
よくいただくご質問
Q. お腹にお灸をするのは熱くありませんか?
A. 当院では、熱さを我慢していただく必要のない心地よい温度のお灸を用いております。「気持ちよくて眠ってしまいました」とおっしゃる方が多いほどです。熱さの感じ方には個人差がありますので、少しでも気になる点があればその場でお伝えください。すぐに調整いたします。
Q. 何回くらい通えばよいですか?
A. お体の状態や冷えの続いた期間によって異なりますが、はじめの2〜3週間は週1回、その後は間隔を空けていくのが一般的な流れです。お腹の冷えは長く積み重なってきたものが多いため、数回かけてゆっくり整えていくことをおすすめしています。初回の問診の際に、おおよその目安をお伝えいたします。
Q. 保険は使えますか?
A. 当院は自費診療のみとなっております。健康保険を用いた鍼灸には医師の同意書が必要で、対象となる疾患も限られているためです。料金は事前に明示しておりますので、安心してご相談ください。
さいごに
お腹の冷えは、体が「ここに手をかけてほしい」と教えてくれているサインです。体質だから、年齢だからとあきらめてしまうにはもったいない場所です。
明大前はり灸院は、明大前駅から歩いてすぐ。完全個室で、院長が一人ひとりのお話をゆっくりうかがいます。お腹に手を当てるとひんやりする、胃腸の調子がどうも安定しない、と感じる方は、どうぞお気軽にご相談ください。
▼ご予約は24時間受付のネット予約からどうぞ
■ 明大前はり灸院
住所:東京都世田谷区松原2-39-19-101
アクセス:京王線・井の頭線 明大前駅 徒歩2分
電話:03-6876-9177
Webご予約:https://kenkounihari.seirin.jp/clinic/14968/reserve
HP:https://www.meidaimaehari.com/
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