
■ はじめに
顔や首まわりはカッと熱くなるのに、足先はいつまでも冷たい。上着を脱いでも汗が引かず、それなのに靴下は手放せない――そんなちぐはぐな感覚に困っていませんか。この状態は「冷えのぼせ」と呼ばれます。冷房のきいた室内と暑い屋外を行き来する夏の終わりは、特にご相談が増える時期です。当院にも同じお悩みを抱えて来られる大人女性が多くいらっしゃいます。「暑がりなのか寒がりなのか自分でもわからない」「検査では特に問題ないと言われた」。そうしたゆらぎの時期の不調に、鍼灸がどうはたらきかけるのかをお伝えします。
■ なぜ「冷えのぼせ」が起こるのでしょうか
体温の調節は、自律神経が担っています。暑ければ血管をひらいて熱を逃がし、寒ければ血管を締めて熱を守る。ふだんは意識しなくても、この切り替えが自動でおこなわれています。ところが、強い冷房、気温差の大きい生活、睡眠不足、心身の緊張が続くと、この切り替えのリズムが乱れやすくなります。すると、熱が上半身にたまったまま下へめぐらず、下半身は血流が届きにくいまま――という偏りが生まれます。これが冷えのぼせの正体です。
東洋医学では、この状態を「気(き)」や「血(けつ)」のめぐりが上に偏った状態としてとらえます。上ばかりに熱がこもり、足元に届かない。上下のバランスが崩れている、という見方です。また、ホルモンバランスがゆらぐ時期は自律神経も影響を受けやすく、冷えのぼせが起こりやすくなると考えられています。「年齢のせいだから仕方ない」と我慢される方が多いのですが、めぐりを整えることで楽になったと感じる方は少なくありません。
■ なぜ鍼灸で楽になるのでしょうか
冷えのぼせの背景にあるのは、自律神経がアクセルを踏みっぱなしになっている状態です。緊張のスイッチが入りっぱなしで、ゆるめる側のブレーキがうまく効かない。だから熱の逃がし方も血のめぐらせ方もちぐはぐになります。鍼灸は、その「ブレーキのかけ方」を体に思い出してもらうためのアプローチです。細い鍼で体表を刺激すると、緊張していた筋肉がゆるみ、体が休息のモードに切り替わりやすくなります。心地よい低温のお灸でおなかや足元をあたためると、上に偏っていた熱が下へめぐりやすくなり、ぽかぽかとした感覚が戻ってくる方が多くいらっしゃいます。のぼせている部分を冷やすのではなく、めぐりの偏りそのものを整えていく。それが鍼灸の考え方です。すぐに変化を感じる方もいれば、数回かけてゆっくり整っていく方もいらっしゃいます。
■ 当院での施術のながれ
明大前はり灸院は、院長ひとりが完全個室(1床)で対応する小さな鍼灸院です。他の方と顔を合わせることなく、落ち着いてお過ごしいただけます。はじめに、20分ほどかけて丁寧に問診いたします。のぼせを感じるのはどんな場面か、足の冷えは一日のいつが強いか、眠りの深さ、お通じ、日中の緊張の度合い――こうした背景をうかがうことで、その方に合った施術を組み立てます。施術は、髪の毛ほどの細い鍼を使います。「チクッとするのが怖い」という方にも受けていただけるよう、やさしい刺激を心がけています。足元やおなかには心地よい低温のお灸をあわせ、下半身からあたためていきます。通院の目安は、はじめの数回は週1回ほど。体が落ち着いてきたら、2週間に1回、月1回と間隔をあけていきます。季節の変わり目にメンテナンスとして来られる方も多くいらっしゃいます。
■ おうちでできるセルフケア
【ツボ:三陰交(さんいんこう)】
内くるぶしのいちばん高いところから、指幅4本分ほど上。骨のきわのくぼみにあります。下半身のめぐりに関わるツボとして知られています。親指の腹をあて、心地よいと感じる強さで5秒押して5秒はなす。これを左右それぞれ5回ほど、おやすみ前に行ってみてください。じんわりあたたまる感覚があれば十分です。
【生活習慣:ぬるめの湯船に15分】
シャワーだけで済ませていると、下半身に熱が届きにくくなります。38〜40度のぬるめのお湯に15分ほどつかると、上半身の熱が落ち着き、足元まであたたまりやすくなります。冷房で冷えた日ほど、湯船をおすすめしたいところです。
※のぼせや動悸が強い、めまいをともなう、長く続いているといった場合は、まず医療機関でのご相談をおすすめいたします。原因を確かめたうえで、体調を整えるひとつの選択肢として鍼灸をご検討ください。
■ よくいただくご質問
Q. 鍼は痛くありませんか?
A. 当院で使う鍼は髪の毛ほどの細さで、注射針とはまったく別のものです。多くの方が「思ったより感じない」とおっしゃいます。痛みに敏感な方はどうぞ遠慮なくお伝えください。刺激の強さを調整いたします。
Q. 何回くらい通えばよいですか?
A. お体の状態によりますが、はじめの3〜5回は週1回のペースをおすすめしています。落ち着いてきたら間隔をあけ、月1回のメンテナンスに移行される方が多いです。初回の問診で目安をお伝えします。
Q. 健康保険は使えますか?
A. 当院は自費診療のみとなっております。保険適用には医師の同意書が必要で、対象となる症状も限られているためです。そのぶん、お一人おひとりに時間をかけた施術をご提供しています。料金は料金ページをご覧ください。
■ さいごに
冷えのぼせは、「暑がり」でも「寒がり」でもなく、めぐりが上下でちぐはぐになっている状態です。だからこそ、冷やすだけでも、あたためるだけでも、しっくりこないことが多いのです。季節の変わり目に体が重いと感じる方、ゆらぎの時期をなんとかやり過ごしている方。ひとりで抱え込まず、一度ご相談ください。完全個室で、じっくりお話をうかがいます。
▼ご予約は24時間受付のネット予約からどうぞ
■ 明大前はり灸院
住所:東京都世田谷区松原2-39-19-101
アクセス:京王線・井の頭線 明大前駅 徒歩2分
電話:03-6876-9177
Webご予約:https://kenkounihari.seirin.jp/clinic/14968/reserve
HP:https://www.meidaimaehari.com/
#明大前 #世田谷区 #鍼灸 #冷えのぼせ #冷え性 #自律神経 #お灸

コメント