こんにちは。明大前はり灸院、院長の榊原です。
「先生、朝起きる時が一番怖いんです。 目が覚めて、体を起こそうとすると腰が固まっていて…。 『イタタ…』と腰をさすりながら、そろりそろりと動かないと起き上がれないんです」
先日来院された50代の女性、T様のお悩みです。 日中はそこまで痛くないのに、朝だけ腰が痛い。顔を洗う前かがみの姿勢が恐怖でしかない。 もし、あなたも同じような経験があるなら、それは寝具のせいでも、寝相のせいでもありません。
ズバリ、寝ている間の**「腰冷え」**が原因です。
布団に入っているのに、なぜ冷える?
「羽毛布団を使っているし、温かくして寝ていますよ」 T様もそう仰っていましたが、実はここに50代特有の落とし穴があります。
若い頃は、寝ている間も体温を高く保つ力(基礎代謝)がありました。 しかし50代を過ぎると、その力が弱まります。特に明け方、気温が一番下がる時間帯に、自力で体温を維持できず、体の芯がスッと冷えてしまうのです。
すると体は、冷えから内臓や脊髄を守ろうとして、腰周りの筋肉をギュッと硬く収縮させます。 これが一晩中続くわけですから、朝起きた時に腰がガチガチに固まっているのは当然なのです。
「朝のスムーズさ」を取り戻すために
T様の治療では、硬くなった腰をほぐすだけでなく、冷え切った「お尻」と「仙骨(お尻の真ん中の骨)」周りを重点的に温めました。
ここには、下半身への血流をコントロールする大事なツボが集まっています。 お灸でじっくりと熱を浸透させると、 「あ、腰の奥の方から何かが溶け出していくような感じがします」 と、T様の緊張が解けていくのが分かりました。
「顔を洗うのが怖くなくなりました」
数回の治療と、ご自宅での「腹巻き」習慣を取り入れていただいた結果、T様から嬉しいご報告をいただきました。
「先生、今朝は久しぶりに『イタタ』と言わずに起きられました。顔を洗う時も、腰がスッと曲がるんです。朝が楽だと、一日中気分が良いですね」
朝の一歩目が軽いと、その日一日が活動的になります。 「歳だから、朝は体が硬くて当たり前」なんて思わないでください。
あなたのその腰痛、寝ている間の冷えを取り除けば、まだまだ軽くなります。 毎朝の憂鬱を解消するために、ぜひ一度ご相談ください。

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