こんにちは。明大前はり灸院の榊原です。
前回のブログでは、頭痛に効く万能ツボ「百会」をご紹介しました。「早速試してみました!」というお声もいただき、とても嬉しく思っています。
今回は、多くの方が疑問に思われるであろう**「なんで鍼って頭痛に効くの?」**というテーマについて、東洋医学の考え方を交えながら、わかりやすくお話ししていきたいと思います。
東洋医学における「気・血・津液(き・けつ・しんえき)」
東洋医学では、私たちの身体は**「気(き)」、「血(けつ)」、「津液(しんえき)」**という3つの要素によって構成され、これらのバランスが保たれている状態が健康だと考えます。
- 気(き):生命活動のエネルギーとなるもので、全身を巡り、身体の機能を維持する働きがあります。
- 血(けつ):全身に栄養を運び、臓器や組織を潤す液体です。西洋医学でいう血液に近いですが、より広い概念を含みます。
- 津液(しんえき):血液以外の体液のことで、身体を潤したり、老廃物を運んだりする役割があります。
これらの「気・血・津液」は、身体の中の**「経絡(けいらく)」**と呼ばれる通り道を流れています。経絡は、全身に網の目のように張り巡らされており、内臓や筋肉、皮膚など、身体のあらゆる部分を結びつけています。
頭痛は「流れの滞り」
東洋医学では、頭痛は単に頭だけの問題とは捉えません。 「気・血・津液」の流れが悪くなったり、滞ったりすることが、頭痛を引き起こす大きな原因だと考えます。
例えるなら、川の流れが滞ると、水が淀んでしまうのと同じです。身体の巡りが悪くなると、必要な栄養が頭部に届きにくくなったり、老廃物が溜まったりして、痛みが生じると考えられています。
鍼の役割:流れを整え、バランスを取り戻す
では、鍼はどのように頭痛にアプローチするのでしょうか?
鍼は、髪の毛よりも細い非常に細い金属の針を、身体の特定の**「経穴(けいけつ)」、いわゆる「ツボ」**に優しく刺入することで、経絡の流れを整え、滞った「気・血・津液」の巡りを改善するお手伝いをします。
頭痛が起きている直接的な部位だけでなく、その根本原因となっている可能性のある首や肩、背中、手足などのツボを刺激することで、全身のバランスを調整していくのです。
例えば、
- 首や肩の筋肉の緊張が原因の緊張型頭痛には、首や肩、背中のツボに鍼をすることで、筋肉の緊張を緩め、血流を促進します。
- ストレスや自律神経の乱れが関係する頭痛には、自律神経のバランスを整えるツボに鍼をすることで、心身のリラックスを促します。
- 冷えや血行不良が原因の頭痛には、身体を温め、血行を促進するツボに鍼をすることで、全身の巡りを改善します。
このように、鍼は、頭痛のタイプや原因に合わせて、個別的なアプローチで身体の繊細なバランスを取り戻し、頭痛を根本から改善していくことを目指します。
「東洋医学は難しくない」
「東洋医学ってなんだか難しそう…」 そう感じた方もいらっしゃるかもしれません。専門用語も多く、少しとっつきにくいイメージがあるかもしれませんね。
でも、ご安心ください。私は、この東洋医学の考え方を、できるだけ分かりやすく、あなたの身体の状態に合わせて丁寧にご説明いたします。
「私の頭痛の原因は何だろう?」 「鍼は本当に痛くないの?」
どんな些細な疑問や不安でも、遠慮なくお聞かせください。私は、あなたの頭痛の悩みに真剣に向き合い、二人三脚で頭痛のない快適な毎日を目指していきます。
次回は、頭痛と深く関わっている**「女性ホルモン」**についてお話しします。女性特有の頭痛に悩んでいる方は、ぜひお読みください。
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